第2のフロントエンド商品とは?

投稿者プロフィール

栃本常善
栃本常善株式会社マーケティング・エッセンシャルズ代表取締役/ローカルWeb集客の専門家
「顧問税理士と同じように中小企業に1人のWebコンサルタントが顧問契約することを当たり前にする」をビジョンにローカルビジネスWeb集客の専門家としてこれまで90業種以上600社超の企業や店舗、個人のWebマーケティングに関与/コンサル未経験から3ヶ月でWebコンサルになれる「Webコンサルタント養成講座」を主宰し、Webコンサルを育成するコンサルタントとしても活動する。

4月7日(日)、8日(月)の2日間で、京都に行ってきました。

今回は、AMEXプラチナカードの

フリーステイギフト券があったので、

鉄道オタクの息子たちのために京都鉄道博物館に行き、

ザ・プリンス京都宝ヶ池に宿泊し、

翌日は、嵐山に行って京都を満喫してきました。

京都鉄道博物館にて。桜が満開でした。

今回のブログは、嵯峨嵐山駅から渡月橋に向かう

道中で見かけたちょっと面白い

マーケティングの事例があったので、

そちらをマーケティングの専門家らしく、

考察していきたいと思います。


さて、冒頭でもお伝えした通り、

先週末に家族で京都旅行に行ってきました。

桜のシーズンということもあり、

かなりの混雑を予想していましたが、

意外とそこまでの混雑はなく、

というか日本人観光客がほぼいなくて、

外国人が9割くらい占領しておりました(汗)

で、嵯峨嵐山駅から渡月橋に向かう道中で

食べ歩きをしながら、ふらふらとしていると

なんだこのお店は?と思わず目に止まったお店がありました。

それがこのお店です。

この写真を見て、何か気づきましたか?

そう、住宅を建てる工務店さんが

なんと軒先でお店を営んでいるではありませんか!

会社名を調べたらちゃんと出てきました。

wanoca by 株式会社モアテック

という自然素材をベースにしたお家を

建てられている工務店さんでした。

実際にどんな目的で、どんなことを考えて

お店を出しているかは分かりませんが、

勝手に分析、考察してみたいと思います。

まず、住宅という超高額商品ですから、

家買ってくれる人いないかなーと

「住宅を買ってくれそうな人」だけに

アンテナを立ててターゲティングしていても、

非常に勿体無いですよね。

なので、まずは「周辺地域の人たちに認知してもらう」

ということにフォーカスして、

嵐山という観光地である地の利を生かした

マーケティングの取り組みだなと思いました。

しかし、観光地に来る人は県外や海外の人が大半だから

つながらないんじゃないですか?

そうなんです、その通りなんです。

大半は繋がらないと思います(笑)

ですが、中には京都の近隣の方も来られる可能性はあります。

そう、可能性はあるということです。

なので、こちらの工務店さんが考えたことは

いきなり家を売る前に、ちょっとでも自分たちの家や

スタッフの雰囲気、世界観を知ってもらいたい!

ということから、嵐山スタジオの前を通る人たちは

どんな人で何を求めているのか?

を考えて、今回のような企画で

歩きながら食べれるような商品を提供することに

至ったのではないか?と思います。

フロントエンド商品には2種類ある

フロントエンド商品とは、

集客するための商品のことです。

マーケティングを学んでいる方なら

知っていらっしゃる方も多いと思いますが、

実は、このフロントエンドにも

2種類のフロントエンドがあります。

一つ目のフロントエンドは

バックエンド商品を買ってくれる見込み客を

集めるためのフロントエンド商品。

二つ目のフロントエンドとは、

リスト獲得のためのフロントエンド商品。

つまり、今すぐバックエンド商品を買うことはないけど、

将来的に買う可能性のありそうな人を一旦集めるための

フロントエンド商品。

今回の「wanoca」さんの取り組みは、

完全に後者のリスト獲得(認知獲得)のための

フロントエンド商品にあたりますね。

おそらくですが、今回の軒先で提供する商品形態上、

リストを獲得することはあまり得策とはいえないので、

さすがにリスト取得をしていないと思いますが、

ちゃんとバックエンド商品を買ってくれる可能性のある

見込み客を集めるフロントエンド商品も提供されているようでした。

そのフロントエンドが、「家づくり相談会」

や「モデルハウス見学会」ですね。

セールスファネルに整理すると

こんな感じですね。

工務店のセールスファネルについては

前回書いたこちらのブログも合わせてチェック⇒ありがちな集客の失敗パターン【ある工務店の事例】

こういった一見すると突拍子も無い

フロントエンドの企画を作るのって

結構難しいんです。

しかし、きっとこちらの工務店の会社の社長やスタッフの方も

程よい遊び心がお持ちの方なんじゃないかと予想ができます。

そうでないと、普通に真面目に家づくりの仕事を

している方ならまずこんな企画を

思いつかないですからね(笑)

実際にこの取り組みがうまく行っているかどうか

は全く知りませんが

大事なことは如何にビジネスとしての

可能性を広げることができるか?

という視点で言えば

僕個人的なとても面白い取り組みですし、

既存の枠組みや業種にとらわれない発想で

異業種や俯瞰的にビジネスを捉えて取り組める会社が

これからも引き続き生き残っていける会社に

なるんではないかなと思います。

果敢な挑戦がなければ、革新は起こせない。

成功するかはわからないければ、挑戦した先にしか成功はないです。

そんなことを私自身も学ばせてくれる面白い事例でした。

これでまたセミナーやコンサルティングのネタを

インプットさせてもらうことができました。

モアテックさん、ありがとうございました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。