アクセス解析(GoogleAnalytics)で最低限見るべき9つの最重要ポイントとは?

投稿者プロフィール

栃本常善
栃本常善株式会社マーケティング・エッセンシャルズ代表取締役/ローカルWeb集客の専門家
「顧問税理士と同じように中小企業に1人のWebコンサルタントが顧問契約することを当たり前にする」をビジョンにローカルビジネスWeb集客の専門家としてこれまで90業種以上600社超の企業や店舗、個人のWebマーケティングに関与/コンサル未経験から3ヶ月でWebコンサルになれる「Webコンサルタント養成講座」を主宰し、Webコンサルを育成するコンサルタントとしても活動する。

 

今回は、Google Analyticsの見方が分からない方のために、使い方と見方のポイントをお伝えしていこうと思います。

あなたにも、こんなお悩みはありませんか?

  • ホームページ作成を依頼した制作会社にGoogle Analyticsの設定もしてもらったけど、どう使うのかまったく分からない
  • 制作会社からGoogle Analyticsのレポートが月1回送られてくるが、なんとなくアクセス数などを見るだけ。どの数字を見て、どう改善点を見つけ出すのかが分からず、せっかくのレポートを活用できていない
  • 制作会社に聞いても的を得た答えが返ってこない。設定だけはしてもらえたけど、どうやらGoogle Analyticsの中身には詳しくない様子…


特に、ローカルビジネス、地域ビジネスをされている方向けに焦点を当てて、「アナリティクスの機能が多くて分からない」「データの活かし方が分からない」という方に読んでいただけましたら幸いです。

 

アクセス解析(GoogleAnalytics)で最低限見るべき9つの最重要ポイント!

 

 

「ホーム」タブ

 

「ホーム」タブの「ユーザー」「セッション」「直帰率」「セッション継続時間」というところを見て頂きたいです。「ユーザー」は設定した日数でユーザーが訪れていることを示しています。

「セッション」は、アクセス数のことです。ユーザーの人が2回、ホームページに来てくれたらセッションは2となります。「直帰率」は、1ページ目だけを見て帰っている人が何パーセントいるかということです。「セッション継続時間」は1セッションあたりどれくらいの時間、継続してみているか。平均の数字が出てきます。

この「ホーム」タブは、Webサイト全体をどれくらいの人が訪れ、どれくらい滞在してくれているかというサマリーを見ることができる画面です。それらを知ることによって、現在のWebサイトの内容がユーザーのニーズに合っているかどうかが判断でき、問題があるとすればどこにあるのかを把握することができます。

 

参考【初心者向け】コンバージョン設定とは?Googleアナリティクスでの設定方法を解説。

 

「コンバージョン」タブ

 

「コンバージョン」タブの中の、「目標」、「概要」をクリックします。目標完了数がコンバージョン(電話やメール、資料請求など、訪問者がホームページの目標としているアクションを起こしてくれた状態のこと)になります。

コンバージョンが設定されていないこともあるので、その場合はWebサイトを管理してくれている会社に依頼をして、必ず設定してもらうようにしましょう。

注意したい点としては、「目標完了数」はあくまでWeb上における数字だということです。例えば、サイト経由の問い合わせ1件が営業目的のものであったり、予約1件が入ったもののキャンセルされてしまったりということもあります。そのため、Web上のコンバージョン数と実際のコンバージョン数は異なるということを覚えておきましょう。実際のコンバージョン数を知るためには、お客様の来店・来社時にアンケート等でどのように店舗・会社を知ったかを聞くとよいでしょう。

 

「デバイス」タブ

 

「ユーザー」タブの「モバイル」から「デバイス」をクリックします。ホームページがどの端末から見られているかが出てきますので、ぜひチェックしてみてください。

一般的に、ビジネスがB to Bの場合はモバイルとPCは半々、B to Cの場合は80〜90%がモバイルからWebサイトが見られています。普段Webサイト管理をしている人は、自社のサイトをPCで見ていることが多いでしょう。しかし、B to C、B to Bいずれにしても、現在では多くのユーザーがスマホ等のモバイル端末からサイトを閲覧しています。そのため、必ずスマホ画面でもサイトを確認し、スマホ対応の表示ができているか、見づらい箇所はないかなどを確認するようにしましょう。

 

「地域」タブ

 

ローカルビジネスでは、地域からどれだけアクセスされているのかということが重要です。例えば極端ですが、愛知県でビジネスをされている方は、愛知県の人に見てもらわないと意味がありません。できる限り近隣のエリアから来ていただきたいはずです。そのためには、まず「地域」から、「プライマリディメンション」の「市区町村」を選択します。

すると、エリア別の数値が出てきます。市区町村別ですので、港区、新宿区、千代田区といった形で細かく書かれています。ローカルビジネスを展開している方にとっては非常に重要なタブですが、実は意外と見られていません。市町村単位で細かく見ることができますので、「地域」もぜひチェックしてみてください。

まず、自社のメインエリアのアクセスがどれくらいあるか確認してみましょう。例えばメインエリアが名古屋であれば、名古屋からのアクセスがきちんと集まっているかどうかを見ます。20〜30%あれば合格点です。
東京や横浜など、関係ないエリアからのアクセスが20〜30%あるようでしたら、改善が必要です。大きな原因のひとつは、意外かもしれませんが、ブログを書きすぎていることが挙げられます。ノウハウや顧客のお悩みに関する記事にはアクセスが多く集まることもありますが、地域が紐付かないアクセスが増えてしまうことにも繋がります。
一例ですが、とある社労士事務所のサイトでは、法律解説や助成金の情報などの記事をたくさん掲載していました。月4,000〜5,000アクセスを集めていましたが、その8割が県外からで、地元エリアのアクセスは5%ほど。これでは、本当に来てほしいお客様にはほとんど見てもらえていないということになってしまいます。
対象エリアからのアクセスが少なければ、改善が必要です。ブログ記事を書くのはよいのですが、バランスが重要です。地域の見込み客に見てもらえるようなページや記事を増やす施策を考えていきましょう。

 

参考ホームページ・ブログで地元客からの集客数・アクセス数を増やすための5つの戦略
参考Googleマイビジネス(MEO対策)で上位表示するための継続運用4つのポイント

 

「サイトコンテンツ」タブ

 

「行動」タブから「サイトコンテンツ」、「すべてのページ」と進んでいくと、「自分のホームページの中で、どのページが一番見られているのか」ということが出る画面になります。「サイトコンテンツ」には、ページのURLが載っているため、例えばブログ記事がどの記事のことなのか見たいときにそのページを確認することができます。

最も見られているページは、トップページである場合がほとんどでしょう。トップページ以外に、アクセス数が多いページを知ることが重要です。
ブログ記事の多いサイトなら、ある特定の記事が飛び抜けてアクセスを集めていることがあるかもしれません。例えばその記事が、スタッフブログの「今日のランチは〇〇へ行きました!」のように、本業とは全然関係のない雑記のようなものだった場合は、対策を考える必要があります。それとは逆に、ちゃんと見込み客が集まる内容の記事だった場合は、さらにアクセスが集まるようにその記事にテコ入れしていくとよいでしょう。
上記は一例ですが、それぞれのページの滞在時間や直帰率、ユーザーがどのページで離脱するかも分かるので、どのページが問題なのか、力を入れるべきページはどこなのかをこのタブで把握することができます。ぜひ、活用してみてください。

 

「ランディングページ」タブ

 

「行動」タブ内に「ランディングページ」というタブがあります。ランディングページの「ランディング」とは「着陸」という意味です。そのため、最初に着陸しているページがどこなのかを知ることができます。

つまり、ホームページ内でアクセスを集めているページがどのページなのかを見ることができるのです。

一般的に最もアクセスが集まるページはトップページですが、このタブを見ることで、トップページ以外にアクセスを集めているページを知ることができます。

トップページだけでは、対策できるキーワードに限りがあります。見込み客によるアクセスをどれだけ増やせるかという施策を考えるためにも、このタブで現状を知ることは有効です。

 

「参照元/メディア」タブ

 

「集客」タブから「すべてのトラフィック」の「参照元/メディア」タブを見ることでアクセス経路を知ることができます。これは、「どのメディアを経由してホームページにアクセスしたか」を見ることができる項目です。

例えば「Google」や「Yahoo!」等です。「direct」というのは、「URLを直接クリックしている場合」や、「メルマガやどこかのサイトのリンクから遷移した場合」、「ブックマークからのアクセス」のことです。ほかにもポータルサイトからのアクセスなどが「参照元」として表示されています。

「Google」や「Yahoo!」からのアクセスの場合は、ユーザーは検索サイトから自社のサイトを訪れたことになります。アクセスを増やすにはSEO対策をまず考えがちですが、広告を使うこともできますし、「エキテン」等のポータルサイトにリンクを張ってもらう方法もあります。このタブを見ることでユーザーのアクセス経路を知り、アクセス数を増やすための施策を考えていきましょう。

 

「参照サイト」タブ

 

「集客」タブ、「すべてのトラフィック」タブ内の「参照サイト」タブからは、「どの外部サイトからアクセスされているか」を知ることができます。外部サイトとは、例えばセミナールームサイト、ポータルサイト、公式ブログなどの個人サイトなどです。

ぜひ「参照元/メディア」タブも併せて、どういったメディアやサイトからアクセスが集まっているのかを見て頂きたいです。

 

「参照元ソーシャルネットワーク」タブ

 

「集客」タブ内の「ソーシャル」タブにある「参照元ソーシャルネットワーク」タブを見ると、どのソーシャルメディアからのアクセスが多いのかが分かります。

ソーシャルメディアをされている方は、ぜひ「参照元ソーシャルネットワーク」タブも見て頂きたいです。

 

参考【SNS×SEO】地域名キーワードを強化したいなら5つの主要ソーシャルメディアを使い倒せ!

Googleアナリティクスの基本用語解説

実際にGoogleアナリティクスを見ると、意味のわからない言葉がたくさん並んでいて、途端にくじけそうになる方も多くいらっしゃいます。今回は見るべきポイントを知った上で、基本的な用語の意味もお伝えしておきます。

  • 1ページビュー数
  • ページが見られた数を表します。ページが開かれるごとにカウントされるので、例えば一人のユーザーが同じページを2回見ても、2人のユーザーがそれぞれ1回ずつページを見ても、ページビューは同じ「2」となります。
  • セッション数
  • 一定期間内にユーザーがWebサイトにアクセスした回数を示します。ユーザーがWebサイトにアクセスし、離脱するまでを「1」とカウントします。閲覧中に0時を回った場合や、同一ページで30分間タップやスクロールなどの動作がなかった場合などは、新たなセッションとしてカウントされます。
  • ユーザー数
  • Webサイトにアクセスしたユーザーの数を示します。セッション数と異なり、一定期間に同じユーザーが何度サイトを訪れてもユーザー数は「1」となります。ただし、同一ユーザーがPCとスマホなど、複数の端末からアクセスした場合は、異なるユーザーとして認識されます。
  • コンバージョン数
  • 商品の購入や資料請求、会員登録など、あらかじめ設定されたWebサイトの「目標」行動がなされた数を指します。目標を設定していないと測定することができないので、注意が必要です。
  • 滞在時間
  • Webサイトおよびページにユーザーがどれくらい滞在したかを示し、「平均セッション時間」と「平均ページ滞在時間」の2種類があります。滞在時間は長い方がよいと思われがちですが、一概にそうとも言えません。読みづらい、情報が探しづらい等の理由で、滞在時間が伸びている可能性もあるからです。そうした点にも留意しながら見ていくようにしましょう。
  • 直帰率
  • セッションのうち、最初に訪れたページだけを見てサイトを離れてしまったセッションの割合を指します。
  • 離脱率
  • ページごとに測定される指標で、ページビューのうち、そのページの閲覧がセッションの最後になった割合を表します。どのページで離脱されることが多いかが分かります。
  • オーガニック(organic)
  • 「Google」や「Yahoo!」といった検索エンジンを経由したアクセスを指します。キーワード検索からの訪問数を知ることができます。
  • リファーラル(refferal)
  • ポータルサイトやブログなど、他のWebサイトに張られたリンクからのアクセスを指します。
  • ソーシャル(social)
  • TwitterやFacebook、InstagramといったSNSからのアクセスを指します。
  • ダイレクト(direct)
  • URLを直接入力した場合や、ブックマークからのアクセス、メールに張られたリンクのクリック、QRコードからのアクセスなどを指します。
  • クッキー(cookie)
  • ユーザーの訪問状況やWebサイトの閲覧頻度、アクセスの経路などが保存されたファイルを「クッキー(cookie)」といいます。Google Analyticsでは、このクッキーを利用してユーザーの行動や傾向を分析しています。

 

 

まとめ

ローカルビジネスをする際にGoogle Analyticsで重点的に見ていただきたいポイントは以上となります。このポイントを最低限見ていただくことで、現在どういった状況なのかが分かってきます。ぜひチェックしてみてください。

特に、「地域」「ランディングページ」「サイトコンテンツ」タブは自分でも見られるようにしておくと良いでしょう。これらを月1回は確認し、アクセス数アップの施策に対してどれくらい効果が上がっているかを分析できれば、Webサイトを頼りになる集客ツールとして育てていくことができます。

当社では、Google Analyticsの個別レクチャー会&相談会を随時開催しております。記事を読んで「自分だけでは難しいな…」と感じた方は、ぜひお気軽にお越しください。私たちが丁寧にサポートいたします。

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