マーケティング全般

CRMとは何か?CRMの重要性や活用方法も教えてほしい

Q.CRMとは何でしょうか?併せて重要性やおすすめの管理ツールなども教えてほしいです。

A.CRMとは「顧客との関係性を管理する」ことを意味します。ツールを導入するよりも「どのように管理していくか」を考えることが重要です。

CRMとは、「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント」の略です。要するに「顧客との関係性を管理する」ということです。(「顧客管理」と呼ばれることもあります)

CRMの目的は大きく分けて3つあります。

  • リピーター(継続的に取引をしてくれるお客様)を増やすこと
  • 離脱客を減らすこと
  • 優良顧客を増やしていくこと

また、上記3つに加え、顧客1人あたりの「顧客生涯価値=ライフ・タイム・バリュー(LTV)」を最大化するという事がCRMを運用していく主な役割、目的であると考えています。

CRMはツールありきで考えられることがありますが、大事な事は「どんなツールを導入するか」よりも「どのように運用していくか、活用していくか」という事が重要になります。

次に、CRMが重要な理由を説明します。

特に中小企業の方々や店舗経営されている方々でいうと、Web集客の数を毎月、毎年追い求めていくのではなく「顧客からどれだけ継続して売上、利益を作れているか」、もっと言うと「お客様が永続して利用し続けてくれているかどうか」が重要になります。

ここがしっかりできると、ずっと集客を追い続けるという状態にはならないと思います。また、優良顧客やリピーターの方々がお客様を連れて来てくれたり、口コミすることで新しいお客様を連れて来てくれる状態も作ることができると思います。

そのため、集客数をずっと追い求めていくのではなく、CRMをきちんと行う事で、リピートするお客様や優良顧客を増やしていくことができます。そして、その方々が継続して売上を作って頂ける事になれば、集客コストや広告費を減らしていく事も実現できると思います。中小企業だけとは限りませんが、他の企業より特にCRMの重要性が高いのではないかと考えています。

顧客との関係性(カスタマー・リレーションシップ)を強化した後、一度顧客になってもらった方が継続して顧客でい続けてもらえるための管理(マネジメント)をすることが、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント)となります。

CRMの強化をしていく事で、一人当たりの顧客価値(LTV)が上がり、さらには売上、利益が上がっていけば、一人にかけるコスト(いわゆるCPAやCPOと呼ばれる「顧客獲得単価」)に、より多くかける事ができるかもしれません。

質の高いお客様を集めることができるようになるので、もし一人お客様を獲得して「一年後にはこれ位の売上、平均利益が上がる」ということが分かっていたら、より広告費をかけたり、逆に広告費を下げる事も出来ます。

また、投資に回したり、違う所に予算を回したりすることもできるため、広告費だけではなく、CRMにも時間とお金を使っていただきたいと思います。

最後に、CRMのツールやソフトについて説明します。

このツールについて、「そもそもツールは必要なのか」「どういうツールがいいですか?」という事を聞かれることがありますが、決してツールありきで考える必要はないと思います。

まず、規模の大きい会社であればCRMは必要になりますが、売上が月100万円〜300万円の規模感であれば、正直CRMのツールを導入しなくても問題なくできる場合があります。例えば、ExcelやGooleスプレッドシート、LINEの公式アカウントを使うことで多少は代用できます。そのため、改めてCRMのツールやシステムを導入しなくても出来る事は十分あると思います。

確かに、CRMのツールを導入する事によって、自動化できるものがあったり、書式やテンプレートなどが充実して使いやすくなると思います。ただ、月3万円〜5万円の費用がかかってしまう場合、導入する意味があるかといえば、規模感によって変わってくるかなと思います。

そのため、小さい規模の会社であれば、ツールありきではなくExcelやGoogleスプレッドシートで充分代用できると思います。顧客管理リストを作って、その人がいつ購入・来店してどんな会話をしたのか、どんなニーズがあるか、どんな商品・サービスをこれまで買ってくれているか、いつ連絡やアクションをしたかなどの履歴をしっかりExcelやGoogleスプレッドシートに残していく。それを定期的にチェックする仕組みがあれば、ツールを導入しなくても立派なCRMになります。

しかし、「いつ何をチェックして」「どういうものを履歴に残して」などが明確になっていなかったり、定期的に入力や更新をしたり、連絡を取ったりということも仕組化されていないのであれば、ツールを導入しても運用することはできません。

そのため、会社やお店の中で決まり事を作って、運用するための仕組みづくりを行うことが1番大切なことであると思います。

導入することよりも、導入した後どのように活用していくかという「活用戦略」が重要になります。これはホームページやSNSでも同じ事が言えますが、「アカウントを作った」「Webサイトを作った」だけでゴールにしてしまうと、アカウントを作った後の運用方針や戦略がはっきりしていない場合、何をやっても上手く行かないということがあります。

CRMはツールありきではなく、「CRMを使ってどうしたいのか」「どういった所を解決していきたいのか」ということを明確にした上で、運用管理していただくことが本質的に重要になります。これから「CRMをしっかりやっていきたい」「導入していきたい」とお考えの方のヒントになれば幸いです。

CRMのツールも、例えば業種ごとに特化したツール、法人営業や法人向けのCRMツールなど、各社様々なものが出されています。そのため、これらのツールの導入もコンサルティングをさせていただいているお客様から相談を受けたら、おすすめのものをお伝えするようにしています。実際、弊社が経営している整体院でもCRMツールを使っていますし、自社の方では、Googleスプレッドシートやメルマガのソフトなども上手く使いながら連携しています。

やはり大それたツールを導入しなければならないという事ではなく、規模感と予算に合わせたものを導入して、運用していくほうがよいと思います。

大事な事は、ツールよりも「それをどう活用していくか」という所だと思います。

お困りの際は是非ご相談下さい。

こちらの相談事例は、YouTube動画でもご覧いただけます。